俺がいつも佐南といることを知っているのか。さすが教師。
浮気相手と帰っちゃったんですー、とか言うつもりもないので俺は苦笑いを浮かべた。



「最近お昼とかも一緒にいないみたいだし…喧嘩でもしたの?」

「喧嘩は別にしてませんよ〜」



俺は笑顔で言ってみるが、先生は神妙な面持ちのまま黙ってしまった。
放っておいて帰ることも出来ず、俺と先生は教室の入り口で立ち止まったままになっていた。
早く帰りたいなぁ、と思いつつ俺は先生を見上げる。佐南も相当なイケメンだが、先生もイケメンだよなぁ。メガネが知的な印象を与えてくれる気がする。



「そう…けど何かあったら先生に相談していいから」

「あ、はい」



…先生ってこういう人だったかな。
やっと教室の入り口から離れた俺はそう思った。
先生は結構ドライな人だった気がする。生徒に無関心な感じなのだ。それを踏まえると、さっきの俺と佐南が一緒に居ない事に対する心配も少し変な感じがする。
…まぁいいか。
とにかく、佐南が嫉妬しちゃう位いい感じの浮気相手を探さなければ。我が家に向かいながらそんな事を考えた。








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