社会人も遂に二年目。
先輩ともそこそこうまくやっていけてるんじゃないか、とか思ったりして、結構楽しくも忙しい日々を送っていた。

電車に揺られながら、家の方向が同じ先輩と会話。
先輩は凄く出来る人で、俺なんかよりも数倍偉い。なのに、それを全く鼻に掛けることもなく、ぺいぺいな俺にも優しく仕事を教えてくれた。
更に、先輩は美形だ。
部署の女の子の大半が、先輩に好意を抱いていると言っても過言ではない。羨ましい限りだ。



「なぁ、今日俺の家来ないか?新しいDVD買ったんだよ。ついでにちょっと呑もうぜ」

「え、いいんですか?」



俺は少し驚いた。
人気者な先輩は、呑みによく誘われているのだ。それを断っているのに、俺が先輩と呑んでしまっていいのだろうか。同僚の女の子にバレたら酷い仕打ちを受けそうだ。
暫し悩んでいると、先輩に顔を覗かれた。



「ダメか?」

「だっ…めじゃないです」



そんな目で見られたら、断れるものも断れなくなるに決まっている。
まぁ、お世話になっている先輩の誘いを断るほど偉くないので、俺は少しわくわくしつつ先輩と一緒に電車を降りた。








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