俺は首を横に振った。



「キモくなんかない、だって会計は会計だし…何が好きだっていいんじゃない、?」



まぁ、俺にこんな偉そうなこと言われたくないと思うけど、と俺は俯いた。
会計がどんな顔をしているかわからないが、本気で嫌なら何か言ってくるだろう。
暫く俯いたままでいて、俺は恐る恐る顔をあげた。

会計は、笑っていた。

俺は驚いて目を見開く。大和に向けているような笑顔とも違う、綺麗な笑顔だ。
俺は思わずその顔に見惚れた。
会計はすぐに照れたような顔になると、俺の腕をもう一度掴んだ。「…ありがとう」ぼそりと聞こえた声に俺は思わずやけた。

そのまま会計と野郎二人でメリーゴーランドに乗り、少女達の白い目に耐えるのが大変だった。
そのあとも色々なアトラクションに乗った。すっかり会長と大和の事は頭から抜けていた。



「観覧車乗ろ?」



会計が俺の顔を覗きこんだ。来たときよりもかなり仲良くなった気がする。現に、会計はいまだに俺の手を掴んだままだ。
出会った頃では考えられない。



「うん」


会計に腕を引かれて観覧車に向かった。








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テーマ「人外ファンタジー」
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