食堂には変わらず生徒会メンバー全員が居て、それを見た俺はこいつらなんだかんだで仲良しだな、と思った。
大和は副会長に手招きをされ、副会長の隣に座った。
俺はその真向かいに座る。
今日は会長と副会長が大和の隣らしい。会長の隣には会計も座っていた。
書記は何を思ってか俺の隣に腰掛け、何故かここにいる爽やかと不良も俺が座っている側に堂々と座っていた。
……あれ?ちょっと前まで見ていた総受け大和は何処に…?
俺がクエスチョンマークを頭の上にポンポン出していれば、書記が俺に顔を近づけた。
「ど、した?変な顔…」
「いや、別に…」
多分席がないからだよな、うん…。あんまり考えないようにして、俺は頼んだカレーライスを頬張った。
「石橋、カレーうまい?」
「うん」
爽やかの言葉に頷く。
少しつっけんどんな受け答えになってしまったが、爽やかはそんな事も気にせずに言葉を続けた。
「俺のカツ丼一口あげるから一口ちょうだい」
「いいけど…」
一口分にすくったカレーを爽やかの口元に持っていった。
爽やかはカレーを見たまま固まる。何故か分からなくて顔を覗きこんだ。
「?食わないの?」
「た、食べるよ…!」
赤い顔をしたまま、爽やかはゆっくりとスプーンに顔を近づけた。
ついに食べるのか、と思いながら眺めていれば、違う所から出てきた口に、カレーは吸い込まれていった。
「!?」
「あ…大和…」
「確かにうまーい」
身を乗り出した大和が満面の笑みでモグモグしている。
爽やかはかなり悔しそうな顔をしていた。
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