「やっぱり副会長ともなると、かなり手強いな」
長い足を組む会長はそう言った。
例にもれず、生徒会室から帰ってきたらソファーにふてぶてしく座っていたのだ。ムカつきながらも、俺は会長の前で正座をした。
「大体、藤堂は大和に対する愛が重たいんだよ」
「それは嫉妬ですか」
「ちげーよ何でだよ」
会長は呆れたようにため息。
副会長の大和に対する愛は今始まった事じゃないからどうしようも無いんじゃないか、と俺が言っても、会長に「それじゃ石橋が副会長を落とせねーだろ」と反論をされた。出来れば俺はそういう事したくないんだぜ。
「いっそ、唇あげちゃえよ」
「えっ!嫌ですよ!俺のファーストキスは近い未来花嫁になる巨乳の可愛子ちゃんのためにとっといてるんですもん!」
「……」
何言ってんだお前的な顔されても気にしない。だって俺はノンケだもの!
「…まぁ、無理強いはしねーけど」
またもため息を吐く会長。ため息を吐くと幸せが逃げますよ
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