「…石橋…誰?」

「クラスメイ」「書記さんには関係ないでしょ?」



俺の言葉を遮り爽やかくんが続ける。なんでこんなに悪態をついているんだ?
疑問に思いつつ書記に視線を移す。
書記は、眉間に皺を寄せて、爽やかを警戒しているようだった。その気持ちは分かるぞ、書記。



「行こう、石橋」

「え、でも」

「行こう」



俺の腕をひいて行く爽やか。
書記は黙ったままだった。






無言でずんずん進む爽やかが少し気味が悪い。何処に進んでいるのかわからない状況もかなり怖い。
逃げるべきか悩んでいると、いきなり立ち止まった爽やかの背中に顔面を強打した。
痛い鼻に気をとられ、爽やかくんがこちらに向いたのに気がつかなかった。

掴まれる肩。

見上げた爽やかくんは笑っているどころか、怒りさえ感じる。



「なんで生徒会なんかといるの」

「えと…」

「心配するじゃん。…大和がいるなら兎も角、一対一なんて何されるか分かんないだろ?」

「う、うん?」



爽やかは呆れたように息を吐いた。

…もしかして、爽やかは生徒会が嫌いなんだろうか。
先ほどから、生徒会と言う度に眉間の皺が深くなっていっている気がする。



「石橋は無防備だ。そのうちあの精力お化けに食べられちゃうよ」

「せ、せいりょく?」

「会計だよ」



そんな異名があったのか。








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