いくらイケメンだからって、やっていい事と悪い事がある。
友人である俺にいきなりキスするのは、やっちゃいけない事なのだ。
「なにすんだよ!」
普段は温厚な俺だが、ファーストキスを友人に奪われたら怒る。
しかし、それが触れる程度のキスなら、『ファーストキスは可愛らしい女の子☆』なんて夢は見てないので許せた。が、濃厚なベロチューだった。イケメンでも許さん。
俺の怒声を耳に入れたのかすら定かでない目の前の友人は、ヘラヘラといつもみたく笑った。
「なんで笑ってられんの!俺怒ってるよ!怒ってんじゃん!」
「だってー、したくなったんだもん」
「"もん"じゃねーよ!?可愛く言っても許さねーよ!?」
だってー、とまだ奴は言い訳を続けるようだ。
怒る気もすっかり失せた俺は、深い深いため息を吐いた。
「我慢しろよ。そうすりゃ、可愛らしい女の子といくらでも出来るだろ?」
「えー…、お前じゃなきゃ意味ないし」
「意味わかんねーよ」
「今はわかんなくても良いけどさぁ」
頬杖をついた奴は、へらりと笑った。
言っている意味がよくわからない俺はいつまでもアホ面で友人を眺めていた。
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美形→平凡
の関係が好きです
明るい片想い萌えです
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