ついさっき、恋人が出来た。
因みに俺は男で、そいつも男。俺はそういう性別とかあんまり気にしないから、そいつからされた告白を承諾した。イケメンに告白されるというのはわりと気分がいいものである。
そして今は、一緒に下校している。彼はとてもニコニコと楽しそうにしていて、なんだかこっちも楽しくなって来る気がした。



「ねぇ、一つ約束してほしいんだ」

「ん?」

「絶対に浮気しちゃ、だめだよ?」



隣にいたはず彼が素早く俺の前に回り込むと、真面目な顔でそう言った。浮気?俺がか?自慢ではないが、俺はモテたりしないし、女っ気は全くといっていいほどない。おちょくられているのか?何て思ったけど、俺はそれに素直に頷いた。「でもさぁ」ふと、思ったことを口に出す。



「お前の中の浮気ってどんなもんが浮気なの?」



基準なんて、人それぞれだろうから彼の中のボーダーラインを越えてしまうような行動してしまったら、きっと無意味な喧嘩が起こるだろう。そんなことはしたくないので、俺はそれを把握しておきたかったのだ。
そうだなぁ、と考え始める彼。因みに俺の中での浮気はキスからだ。



「できれば俺以外を視界にいれてほしくないんだけど、それじゃ生活が儘ならないもんね」

「お、おう」

「だから、俺以外と必要以上に喋ったら、浮気かな?」



………あれ、なんかきつくない?

もしかしてさっきの告白は、俺の高校生活を大きく左右する重大な選択肢かなんかだったのだろうか。超束縛恋人の出現によって、俺の高校生活は詰みに入ってしまったのだろうか?
今の現状への理解を拒む脳みそに気づきながら、俺はどうやったら彼が浮気の幅を広げるのか考えていた。








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