カワさんリクエスト

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公園で襲ってきた橘さんを殴り倒して早くも一週間、また塾の日がやって来た。塾をいつも通り終えた俺は、先週とは違っていつも通り帰路につき、いつも通りの家に帰ってきたはずなのだが。どういうわけか橘さんがリビングのソファに腰かけていた。



「お、ゆうちゃんおかえりなさい〜」

「ただいま、じゃなくて。なんで橘さんが家に…」

「今日、橘泊まるんだよ」



俺の疑問に答えたのは、いつの間にか後ろに立っていた兄だった。
兄の声に思わずえっ、と声をあげてしまう。橘さんが泊まるなんて、先週のことを考えれば危ないことぐらい俺にだってわかった。俺は恐る恐る橘さんに視線を移す。にっこりと綺麗な笑顔で橘さんは俺を見ていた。

絶対に危ない!

そう思った。


橘さんから逃げるようにして俺は部屋に戻ると、さっさと風呂に入って寝ようと考えた。
そうと決まれば、と俺は早速風呂の準備をする。パジャマを持って、風呂場へ向かった。
風呂場へ向かう途中、リビングにいた兄貴に向かって風呂へ先に入る趣旨を伝えると、先に入るなんて生意気だ、と言われてしまい、ダメなのかなと考えているとさっさっと行ってこいと言われた。なんなんだこの人。






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