すぅすぅ、と虎徹から小さな寝息が聞こえたころ、扉を叩く小さな音がして更木は入口に目を向けた。

「失礼いたします」
「…」

入ってきたのは卯ノ花で、更木のことなど目に入らないとでも言うように通り過ぎ、眠る虎徹の額へ手を当てた。

「…どうやら、落ち着いたようです」

ホッとした表情を浮かべた卯ノ花に、更木は先程までの慌ただしい室内を思い出していた。



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