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私は小さくてぷにぷにの手を握り、食堂へと向かっていた。
その可愛らしい手の持ち主はどうやらご機嫌斜めなようで、頬がプクリと膨らんでいる。

「ねえ、機嫌なおしてよ」

「こんなとこ誰かに見られたらどうすんだよい」

「だってさっき、マルコ転んじゃったから…」

「頭が重くてバランスとれねえだけだい!」

「ほらほら、怒らない」

でも怒ったところもかわいい!なんて思っちゃってたりして。

マルコに可愛いなんて、みんなに変だって言われそう。

「おお、nameじゃねえか」

「サッチじゃん、おはよ」

自慢のリーゼントを揺らして現れた彼を見たマルコは、コソコソと私の後ろに隠れた。

「で、そのチンチクリンは誰だ?」

まあ、無駄だったけど。

「あー、その、これはね…


私の恋人、ちっちゃくなっちゃった





「だーはっはっはっ!マルコ!?冗談キツいぜ!」

ここぞとばかりに大笑いするサッチに、だから嫌だったんだよいとボヤくマルコ。
流石にこうも笑われるとかわいそうだなあなんて思いつつ、適当に流した。

オヤジに報告するのが先に決まっている。
なにせ一番隊隊長が今、戦力外な姿になってしまっているのだ。

「じゃあ私達行くから」

「まあ待てって」

さっさと横を通り過ぎようとすると、サッチに腕を引っ張られた。
その勢いで私はサッチに寄りかかるようになってしまう。

「なにしてんだよい!」

「せっかくマルコが手え出せねえんだ」

サッチの太腿あたりをポカポカ殴っているマルコが可愛くて見とれていたら、グイと顎を持ち上げられて無理矢理サッチと視線があう。

正直、イラッとした。
どうして私の目の保養を邪魔されてこんなアホ面拝まなきゃいけないんだ。
しかもちゃっかり腰にまで手が回っている。

「ちったあnameにちょっかい出してもいいだろ?」

「サッチ!!」

マルコが子供特有の高い声で叫ぶ。
私の目の前には、邪魔なリーゼントがあと数センチのところまで近づいてきた。

「ジョーダンだって」

チッ…あと少しで拳骨をお見舞いしたのに。

「ま、性欲溜まったら手伝うぜ」

「うるさいわねアホサッチ」

サッチをシッシッと手で追い払って、マルコを見ると、それはもう…



それはもう、ブスッたれていた。

「あー、マルコ?」

「なんだよい」

「オヤジのとこ、行こっか」

「…ん」

ブスッたれた顔のままで、唸るマルコ。
唇尖ってるし。
でも何が言いたいかさっぱりわからない。

「なに?」

「手!……繋ぐんだろうよい」

ああ、だからちっちゃい手をこっちに伸ばしてきたのか。

…なにこれ可愛い!!
マルコちょっとほっぺ赤いし。

あーもー!

「マルコだいちゅき!」

「だからそれやめろい!」






なにこれ楽しい(^q^)
続きそう



























- ショータローコンプレックス2 -



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