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「どうした?」

いつもより気怠そうな声をマルコは発した。
何故目の前にnameがいて、しかも床に座っているのか皆目見当もつかない。
熱のせいか頭がぼんやりしていて、あまり考えられないのだ。

「ぁご、ご飯を…」

(あご…?)

震える膝を抑えて、やっと立ったnameは机に置いた盆を持った。
盆にはまだ湯気のたつ皿と水の入ったコップがある。

ここでようやくマルコは自分の飯を運んできてくれたのだと理解した。

「ありがとよい」

カチャンと食器が小さく音をたてた。
マルコの声に動揺した名前が盆を揺らしたのだ。

相変わらずの反応に、ゆっくりと起き上がったマルコはフッと笑う。
こんな反応を見るのも久しぶりで、なんだか懐かしい気さえしたからだ。

そしてnameがおずおず運んできた盆を膝に置いて食べ始めた。
舌が不味くて味はわからないが、とろりと喉を通る感覚が何とも言い難い。

彼女はというと、食べ終わった善を下げるつもりなのか少し離れて立っている。
居心地悪そうに、そわそわと落ち着かない様子だ。

それを横目に、マルコはいつもよりゆっくりと匙を傾けるのだった。

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