03/15 ( 23:08 )
「すーきーっすきーすきー」
「…」
本を読んでいると部屋のドアが開いた
聞きなれた、変な音階の歌と一緒に彼女が入ってくる
「長太郎ホワイトデーだよ!なにくれるの??」
「え?」
「ホワイトデーだよ!」
「そもそもバレンタインも俺があげたのに、ホワイトデーまで俺にたかる?」
「え!!ホワイトデーなのに何も無いの!」
「だーかーらー俺はバレンタインに何も貰ってないから」
もちろん彼女へのホワイトデー用のプレゼントはある
俺の誕生日がバレンタインとか、その日すら覚えても無かったとか
彼女のどこが好きとか分からないけど
「え!え!じゃあ遅くなったけど…バレンタインチョコの代わりに私をあげちゃう!だからホワイトデーは、長太郎を私に頂戴ね!」
その屈託のない笑顔は確実に好き
12/01 ( 10:52 )
誕生日にきっと間に合わない
11/17 ( 10:15 )
テスターの「ご」にお話が追記されています、そして「ろく」をアップしました
11/14 ( 14:14 )
テスター全編書き直してます、この気持ちのまま完結させたい
11/11 ( 01:43 )
「仁王くんって気持ち悪い、なんでいきてるの?」
「で?」
目の前に居る銀狐の様な男は無表情なまま返事を返した
少しぐらい動揺や嫌悪が見えたって良いのに
彼が無表情なせいで、もっともっと彼を嫌いになれそうだ
「他に言う事ないんなら、俺が喋ってもええじゃろか?」
「お前さんの方が気持ち悪いぜよ」
「誰だか知らんけど、悪趣味じゃし、何よりブスじゃ、顔も性格も」
「思いつく悪口はこれくらいじゃ、悪口が言われたいのなら柳とか当たってくれんか」
無表情なままサラサラ流れていくくせに、言葉だけは棘が生えていた
銀狐の尻尾は掴めないのだろうか
無表情な顔いがいに彼は表情を持っていないのだろうか
「どうして怒らないの?」
「俺はおまんみたいなブスに何を言われようが、絶世の美女に甘い汁を貰おうが、どっちも興味ない」
「怒ってくれたらいいのに」
「怒っとるよ」
無表情なまま彼は言う
嘘つきはいつか地獄に落ちると小さい頃に教えて貰ったから
目の前の仁王くんはいつか地獄に落ちると信じよう
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