ツンでデレな君




「ねえねえ名無しちゃん。なんで君をアダ名で呼んじゃいけないの?」

『気持ち悪いから。ウチを他の女子と一緒にしないでくれない?』

「可愛いと思うんだけどなぁ……、シンデレラちゃん」

『呼ぶな!!』

ぶんっと、思いっきり腕を振られたがその腕は風を斬るばかり。だってなんだか痛そうなんだもん。

「ちょちょちょ、女の子が暴力振るっちゃいけないよ?まぁ、そんなところもまたオレ好みなんだけど」

『あー……うざい。なんか屋上から裸で五時間位逆さ吊りしておきたいわ』

名無しちゃんは頭をぐしゃぐしゃにかきむしりながら大声で教室に響かせるように言う。あーあ……そんなことしても沈丁花ちゃんや秋桜ちゃんの目が光るだけなのに。

時折、アラタ様!名無しなんかに構っていないで私たちにも構ってくださいませ!!という沈丁花ちゃんの言葉により、内心ため息を吐きながらもみんなの方へ顔を向けた。

「沈丁花ちゃん、皆、君達のことも大好きだけど…今はこのツンデレな名無しちゃんと話がしたいんだよね」

『ツンデレってどう言うことよ!ウチはツンデレなんかじゃないんだから!!』

フンッと名無しちゃんは顔をそらす。でもオレは知ってるよ。ちゃっかりオレのベストの裾を掴んでいるってこと。




マジマジドマジにTDK!
((ツンでデレな君は可愛い!))((……他の人と話しているアイツを見るのが一番嫌いだって、本人は知ってるのかしら?))



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