「つまらぬものを斬ってしまった……なんてな!」
「……つまらぬもの?」
『どしたの、ヒューバート』
「………つまらなくないよ、アスベル」
『どしたの、ソフィまで』
なんだろう。右を見ても、左を見ても不満そうな顔。
それよりも今の台詞……どっかで聞いたことのあるような…なんだっけ?
「兄さん、貴方の今の言動は失礼にもほどがあります!」
「うん、ヒューバートの言う通り。今のアスベルは酷いよ」
………?何が酷いんだろう。私には良く分かんないんだけどな。と、小首を傾げると、とあるものが目に入って納得した。
「なんだよ二人共。俺、何か酷いことしたのか?」
「「した(しました)」」
二人、息ぴったりと言うファインプレーを見せつけながら「今の魔物が落としたアイテムを見てください」と言うヒューバートの声で、アスベルも何事かを納得したようだった。
「あの二人はタマゴが関わるとキャラが変わるな」
『まぁ、デュアライズしたいんですよね。今日の夕食はオムライスかかに玉に決定かー……』
教官の言葉に頭をかきながら返答する。最近、この場所で野営をすることが多いもんだからこの二食は定番ともなってきた。
それよりもさっきのアスベルの台詞だよ。うむぅ…、なんか懐かしい感じがしたんだけどなー。
「ん〜、ナナシってば眉間に皺がよってるよー?」
伸ばしてあげよっか〜?とおでこの辺りを弄りだすパスカルに『あ、ありがと』と言っておきながら考えに浸る。
テイルズシリーズの誰かが言っていたんだよ。誰だっけ?
あ、因みに申し遅れましたが私、ナナシ(偽名)はこれでもなんかトリップとか言うものに巻き込まれてしまったようで。まぁ……あれですね。皆さんのことを見つめながら、中の人ネタとかで毎日、萌えている日々でございます。
『つまらぬものを斬ってしまった…なんてな……。なーんてな。……あ、あー、そっか、ロイドか』
確か、シンフォニアでも聞いたことがあったな。そっかそっか、なーるほど。
『さしずめ、主人公の特権ってやつ?』
だが、その主人公は既に屍となってしまった
(タマゴの怨みです、アンスタンヴァルス!)(いくよ、アスベル!クリティカルブレード!!)(うわぁああ!)(あーあ……まぁ、あれかな。………どうせ死なないでしょ)(ナナシも結構酷い奴だよな)(きょーかんっ!それ言っちゃダメだよー)
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