魔界から連絡がありました

今日は土曜日でした。よかった。昨日の今日で守くんには会いたくなかったから。よし、今日は有意義にゲームでもしてすごそう。………って、そう言えばゲーム貸しっぱだった。

『うーん…暇だー』

そう思っていたら携帯が震えた。誰だろう。そう思って携帯を開けばそこには魔王様の名前が載っていた。案の定メールだったから見ていない振りをすることもできるんだろうけど月曜日が恐くなるから一応目に通すことくらいはしてみようかと思う。

[新しいシュート技の完成!]

と書かれてあった。え、これだけ?と思った私が甘かったようで、下を何度かスクロールすればもうニ言あることが書かれてあった。もう何なの、守くん。

[俺に無断で帰るなんて名無しもいい度胸してるよな]

ひええっ!?染岡の役立たず。なんだよ、言っといてくれって言ったじゃないか。もう、どうしよう私月曜日死亡フラグ確定してるんだけど。

[月曜日、覚えとけよな☆]

星を付けることに意味はあるんですか守くん。あれですか、笑顔で私を殺すんですね。あ、それよりメール返信はどう返してやろう。返信次第で悪化する可能性も出てくるだろうし。

『うーん…[色々とごめん。それより新しいシュート技ってどんなやつ?]でいっか』

送信っと。返信を待つ携帯をポケットに入れて漫画を読もうと選ぶこと数十秒。またまた携帯が震えた。しかも次はメールではなく電話。もう、いったい何用なんですか。

『もしもし』

「出るのが遅い。メールの返信も遅い」

『へ、あ。ごめんなさい』

何謝ってるんだよ私。ブラックオーラの守くんの魔力にひるんでしまったけどこんなところで負けたらダメだよ私。というかなんで電話なんかかけてくるんだよ、いじめか。

「トライペガサス」

『へ、ペガサス?』

「……新技」

ああ、そう言えばさっき聞いた気がする。新技…トライペガサスか。トライペガサスってなんだかカッコいいな。ペガサスってあれでしょ。馬みたいなやつ。

『スゴいね。キャッチ技?』

「……シュート技」

しかし私に新技と言われてもピンと来ないのである。

『…は。守くんってキーパー…』

「別にいいじゃないか。俺がどんな技を覚えようと」

2012.8/26


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