中身


また宍戸くんの隣の席でありますように。そう願いながら私は次の席替えのクジを引いた。18番。番号が黒板に書かれてしまう。ああ、神様の馬鹿野郎。ちょっとくらい私の願いを聞いてくれたっていいじゃないか。

席替えはやっぱり帰りのSHRの時間に実施するらしい。四時間目のLHRである今、テンションはがた落ち。せっかく友達と近くの席に座れる、窓側の席だと好条件にあるにも関わらず雲がかった表情しか出すことができない。

『宍戸くん、離れたくないね』

「なっ…!……ああ、そーだな」

ん、なんだか微妙な反応。この一ヶ月半、宍戸くんにとってはどんな風に感じたんだろう。いや、別に嫌いだったとしてもそれはそれでいいんだけどね。

「……ほらよ、」

『……?』

見せられたのは英語と数字が組み合わさった文字が書かれている…紙きれ。いや、あれだよね。メアド。え、え、嬉しいんだけど。嬉しいんだけど!

『ありがとう宍戸くん!』

これで授業中メールしてもいいってことなんだよね、ちょ、嬉しすぎてとりあえずメール返信を目の前で返してあげました。





『大好きです』の一言添えて
(君の声を荒げる姿を見て私は笑う)(あーあ、もうカッコよすぎだよ)

2011.11/14


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