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『…………』

こんなに寝たのは久しぶり。

「………おはよーさん」

『…………え……』

目を開けたら、長曾我部くんのドアップ。

『……なんっ?!』

「仕方ないだろ?お前の部屋まで届かないんだから」

あれ……昨日……。

『………っ…』

そうだ、昨日は……。

「具合は?」

『平気よ』

「なら良かった」

『……11時?!』

「起こそうかと思ったんだが……熟睡してたから声かけづらくて……具合悪かったしな…」

『…………』

そう言われてしまえば反論は出来ず……。

「あぁ、そうだ。粥を作ったんだ」

『お粥?』

本当に、彼は変わってる。
いくら具合が悪いとはいえ、自分を監禁した相手にここまで―――

『前言撤回よ』

「あん?」

奇妙な色のお粥もどきを見た瞬間、鎖の長さを元に戻そうと決意した。










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