13
雪比奈の部屋には鎖が届かないから行けねぇ。
とりあえず、ソファーベッドに転がした。
「ん」
差し出すペットボトル。
「安心しろ、口は拭いた」
『………』
そう言うと、しぶしぶ水を飲んだ。
『貴方、変わってる…』
「お前もな。監禁した相手にここまでしねぇよ……普通…」
床に腰を下ろし、雪比奈を見上げる。 少しは落ち着いたか…?
『夢を、見るの…』
「あ?」
『気が付くと、自分の手が血塗れで……あの人が倒れてる』
「……それで、眠れないのか…?」
『自業自得よ、ね…』
「なぁ、なんで……」
殺したのか?
……聞きたくても、言葉に出来なかった。
.
prev ◎ next
|