4ー2



 


『も、もういい……大丈夫…』

「………」

『それより、怪我は…?』

「大したことありませんよ」

『だけど…』

「ご心配なく」

彩華を離し、司馬師は机へ。

『まさか、仕事してたの…?』

「休むわけにはいきませんので」

『駄目じゃないか…』

「身体は動くので問題ありませんよ」

『そうじゃないだろう!』

そう言い、彩華は司馬師から筆を奪い取った。

「彩華殿」

『私がやる』

「……何を…」

『支えろと言ったのは君じゃないか』

「………」

彩華の一言に、目を見開く司馬師。

『君の意見が必要な物もあるだろう。鍾会もいないから戻れないし…』

司馬師を押し退け、椅子へ座る。

『何より、君は私がいなくなった瞬間、仕事を始めそうだ』

筆を持ち直し、一言。

『ここで、させてもらうとしよう』



―NEXT―



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