その少女、国造りに奔走する
-後日談2−2-
「………」
「………」
廐屋に辿り着いた三成と蒼太は言葉を失っていた。
廐屋からは騎獣が一頭消えていた。
それは、つまり―――
「逃げられた……」
「……侑真…」
廉夜が誘ったのか、侑真が連れ出したかは知らないが、二人揃って消えている事に頭を抱える蒼太。
「廉夜…!」
「え?!た、台輔――?!」
三成は転変し、麒麟の姿で駆け出した。
「僕も行きます!」
それを見た蒼太も慌てて手綱を掴み、彼を追う。
「ヒヒッ……暗くならぬうちに帰りやれ」
いつもの笑い声をあげ、大谷は二人を見送った。
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