その少女、国造りに奔走する
-後日談1−2-
『そろそろ、休憩する?』
「主上!」
区切りがついたところで、廉夜が声をかけてきた。
「姉ちゃん!」
「おい、」
いつもの調子で“姉ちゃん”という侑真に焦る蒼太。
『かまわないよ』
「しかし、」
『気にしないで』
「麒麟にも“貴様”って言われてるしなぁ」
「―――!!」
黒田の一言に、肩を揺らす三成。
「廉夜、私は……」
『官兵衛さん、私の半身をいじめないでよ』
「いつもの仕返しだ。軽く見てくれても良いだろう?」
「官兵衛ぇええ!」
「おぉっと!悪いな、主上!」
軽く手を振り走り去る官兵衛。
そんな彼を、麒麟らしからぬ表情で追いかけていく三成。
「いつも、あんな感じのか?」
『まぁね…』
「大変ですね…」
『慣れたよ』
走り回る上司を眺めながら、兄弟は苦笑するのだった。
その兄弟、苦笑い.