その少女、国造りに奔走する
-第69話-
『凄いなぁ…』
広い庭にて、茶を飲みながら一言。
廉夜の視線の先には、武器を持ち戦う政宗と幸村。
幸村の事情を聞き、『じゃあ、ここですれば?』と提案した結果、さっそく二人は手合わせを始めたのだった。
『孫市さんも凄かったけど、やっぱり男の人は違うよね』
「孫市、というと……杖身の…?」
『小十郎さんも知ってるんだ…』
「あぁ、奴はかなり腕が立つと有名だからな」
『へぇ…』
「…………」
楽しそうに話す廉夜と小十郎に、三成はなにやら苛立った様子。
『私も、覚えた方が良いのかなぁ…』
「なっ――?!」
ポツリと呟かれた言葉に苛立ちも吹っ飛び、三成は勢い良く立ち上がる。
『自分の身ぐらい守れなきゃなって……』
「いや、それは…」
廉夜には不向きだと思ったのか、小十郎は口ごもる。
『そうだ!』
何やら思いついたのか、廉夜は立ち上がり、未だ武器を交えている政宗達に近付いていった。
庭にて、
茶会と手合わせ.