その少女、国造りに奔走する
-第67話-
城下の騒動から、数ヶ月。
『…………』
廉夜は文を書いていた。
「hey!honey、何やってんだ?」
『あ、政宗君。いらっしゃい』
前回同様、窓から入ってくる政宗。
廉夜は慣れたのか、気にせず挨拶。
『文を書いていたの』
「letter…?」
『外れに住むおじさんの家で馬が産まれたらしくて……』
楽しそうに話ながら、廉夜は筆を動かす。
「例の目安箱に入ってたのか?」
『うん。街の状況もだけど……たまにこういう、ちょっとした報告も入っててさ…』
「…hum……目安箱っていうより、postだな」
『ぽす…?』
首を傾げる廉夜に、政宗は苦笑。
「honeyは相変わらずcuteだな」
『前から気になってたんだけど……きゅーとって何?褒められてるだろう事はなんとなくわかるんだけど……』
「可愛いって事だ」
『かわっ…』
「oh!!ますますcuteだ!」
『ま、政宗君!』
楽しそうに笑いながらからかう政宗に、廉夜は顔を真っ赤にして叫ぶのだった。
奥州王、からかう.