その少女、国造りに奔走する
-第22話-
枷を付けたまま生活しろ。
この娘は何を言っているのだろうか。
『反省したと思ったら枷を外します』
「………」
訳がわからないと言いたげに、その場にいる者達は廉夜を見つめるのだった。
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「廉夜、あれでは侮られる」
廉夜を心配してか、三成は抗議。
『ううん、あれでいいの』
しかし、廉夜は否定。
『ああいう偉そうにしてる人は、体罰よりも精神的に追い詰めた方が効果あるだろうし……』
「精神的…?枷を嵌めただけで何になる」
『見てたらわかるよ。ほら』
ちょうど、二人の前を黒田が通りかかった。
枷を嵌められ、鉄球を引きずりながら歩く彼を、周りの者はちらちらと見る。
中には、声を圧し殺しながら笑う者もいる。
「くそっ!見るな!!」
恥ずかしそうに、顔を赤くして怒鳴る黒田。
『今は騒いでるけど、しばらくしたらおとなしくなると思う』
「………」
『鍵は吉継さんに預けようか。面白そうだ』
くすくすと楽しげに笑う廉夜を見て、三成は再び黒田へと目を向けた。
その麒麟、感心する.