その少女、国造りに奔走する
-第21話-
「廉夜、官兵衛はどうする?」
『三成、大丈夫なの?』
大谷と話していたら、三成がやって来た。
「だいぶ血の匂いも薄まった。問題ない」
『顔色悪いような…』
「ヒヒッ……三成の顔色が悪いのはいつもの事よ」
『えぇー……本当に大丈夫なの?』
「問題ないと言っている」
廉夜と三成のやり取りを見ながら、大谷はヒィヒィと笑う。
「それで、官兵衛はどうする?」
笑う大谷を見て、無理矢理話を戻した。
『その事なんだけど、用意して欲しい物があるの』
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―――ジャラッ
重そうな鎖の音が響く。
禁軍左将軍、黒田官兵衛の腕には枷が嵌められ、鎖は鉄球へと繋がっている。
「こんなものを付けて………小生を投獄するのか?」
『しませんよ』
「じゃあ、なんで……?」
『左将軍には、このままで生活してもらいます』
「は…?」
その将軍、
枷を嵌められる.