その少女、国造りに奔走する
-第9話-
『………』
転化した三成を見て、廉夜は言葉を失う。
獣の姿もだが、人の姿も美しい彼に驚いていた。
「なんだ…何かおかしいか?」
『……ううん!そうじゃ…なくて…』
顔を赤くしながら、うつむく廉夜。
「行くぞ」
廉夜の腕を引き、三成は歩き出した。
『え?!ちょっと待って…』
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国を離れる前に、世話になった人に会いたい。
廉夜にそう言われ―――
「「廉夜、どういう事だ?」」
やって来たのは瀬戸内の王宮。
睨み合う三成と元就。
『あの二人、仲悪いの?』
「まぁ……良くはねぇ、かな…?」
答えながら、元親は苦笑い。
『どうしよう…』
説明をしたくても、睨み合いを続ける二人に困り果てる廉夜だった。
その少女、困惑.