僕が派遣された村に行く途中、通りかかったアイルーに馬車に乗せてもらった。
村へ向かう途中に雨に降られたり、雷を纏ったモンスターに遭遇したりと悲惨な目に合ったけど……なんとか村に到着。
僕が温泉でくつろいでいると、尻尾を揺らしながら、一匹のアイルーがやってきた。
「帷ちゃん、湯加減どう?」
彼の名は佐助。
このユクモ村の集会浴場でドリンク屋を始めたらしい。
『気持ちいいよ』
「それは良かった。あぁ、村長さんが呼んでるらしいよ。一息ついたら行って」
『了解』
十分温まったのち、僕は温泉を出た。
佐助に聞いた、村長さんが居るであろう場所へ向かうと―――
『………』
なんか、めっちゃ怖そうな人がいた。
隣にいる女の人は優しそうだけど……
悩んでなんかいられないか。
よし!
勇気を振り絞って、僕は二人に話しかけた。
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