村に戻り、濃さんに話を聞けば、あのモンスターはジンオウガという牙竜らしい。
以前から、この地域全体で姿は見られていたけど、被害が出るほど、人里近くには現れてはいなかった。
僕を呼んだのは、この《雷狼竜》ジンオウガを倒してもらうため。
でも、今すぐは無理だ。
力をつけなくちゃ。
アイツを倒すために…!
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「こりゃあ、ジンオウガの甲殻だな」
元親さんが言うには、この青緑色の素材は、ジンオウガの甲殻との事。
『…………』
「焦んなくても大丈夫だ。お前さんのペースで頑張んな!」
『わっ!ちょっと!』
ニカッと笑い、元親さんは僕の頭を撫でくりまわす。
「honeyから離れろ!」
「破廉恥――!!」
ニャアニャアと喚く、政宗と幸村。
「ははは!なんだ、ヤキモチか?」
2匹をからかっているのか、元親さんはなかなか手を退けてくれない。
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