10 | ナノ
何度忘れてもまた思い出すその魔法
お元気ですか、僕は世界の果てに
君の為の生温い無機質
何かが間違ったみたいな僕
名ばかり甘い
もう何も、ぼくの思い出さえも
溺れてるんだけど助けなくてもいいよ
苦しまないで、笑わなくてもいいから
幻の手に触れたんだと思う
君の弱い部分に惹かれて共鳴している
代理満足も得られない夕食後
安らかに眠れるだけの日々
ガラスケースの中の面影
分からないまま死ぬのも一興
知らなかった苦しみを一口味わってみようか
君は抽象的すぎるよ
いつまでも記憶の中に響く
錆びついたまま生き行く心地
907号室、鍵はありません
舐めたら苦いルナティック
幽霊さえもいない夜
ぼくが分からないことを君が分かる由もない
現実に生きられなくて心が痛いんだ
休日は幸せだが僕の精神を蝕む
自殺なんかしないよ君が眠るまで
寝たふりのランジェリー
光の滴る窓際
嘘じゃないよ、見たい幻を見せてあげよう
神を殺すことだって叶う
君に記憶される8秒前
やがて僕らが箍を外す頃
白目を汚してもいい?
45度の微熱あるいは火花に触れる心地
塩、胡椒、鱗粉
殺すほど愛していない
お別れにゆでたまごを食べよう
あなたの水槽に散骨してね
閉鎖されたまぼろし
熱帯魚へのエチュード
飲み込むためのアクアマリン
眠気だけの毎日
なぜなら私は何者にもなれない
ユニコーンの涙を点滴しましょう
実験用鼠は青い光を見たか
感情代謝酵素の阻害
セントジョーンズワートでみる夢
噛みつく薔薇
リビングデッドになれたら
代わりにあなたの愛で償って欲しい
眠りにつけない迷い子