閃き


「そしてレイニーデイズは逃げてオレは魔王を封印した。
そんな話だ」

話終わったオレは心の荷が少しだけ降りた気がした。

「へぇ〜。そんな昔から博士と会ってたんだ」

ショコラはオレの話を聞きながら持っていた博士の日記を読んでいた。

「ねぇねぇ、オルガにドクロの呪いを解いてもらって、
核を取り出したら朗朗の妹ちゃんと弟くんは生き返るんじゃない??」

ノバリは閃いた!と言わんばかりに瞳をキラキラ輝かせていた。

「博士の呪いを解いて核を取り出すってことはさ、
ドクロの心臓を出さないといけないんじゃない?」

ショコラは日記から目を離さずに言った。

「………そしたらドクロしんじゃうよね…?」

ノバリはフレイムを見た。
フレイムは苦笑いしながら困ったなという表情。

「黒い狼さんはきっと呪いを解いてからドクロを殺す確実な手段を使うだろーね。
呪いとは恐ろしいものだからねー。
何が起こるか分からない、
だからトカゲの魔女を連れてきた」

オレは無表情のまま。
魔力を失った今では朗朗の計画のままに事が進むだろう。
朗朗は弟妹の生き返りとオレを殺すことが目的なのだから。

「博士ならさ、ドクロを殺さずに呪い解いて核を取り出せるんじゃない?
呪いかけた張本人なんだからさ。
取り合えず核を朗朗に渡してドクロを殺さないように皆でドクロを守れば……」

言いかけたショコラは気が付いた。

「………あ、博士死んでんだった」

重い空気の中での沈黙は辛い。
そしてオレたちは同時に叫んだ。

「今日!博士の命日じゃん!!!」




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