ニッカとポルカは朗朗の様子を見にアトリエへと走る。


「朗朗のへばってる姿を見れるなんて!
楽しみすぎる!
解毒剤使っても丸一日は治らないらしいしっ!」

ポルカはとてもワクワクして瞳はキラキラと輝いている。


「なんだ、心配してるわけじゃなかったのね」

キャッキャ言いながら二人はアトリエへ到着し、
IQの寝室をノックもなしにガチャリと開ける。


「IQ、朗朗は…」

そこに居たのは、
ベッドの中で朗朗の横に寝ているIQ。
朗朗は目が覚めていたようで二人に人差し指を唇にあて、
静かにのポーズ。


「今から大人の営み始めるから、
お子様はお家に帰りなさい。
見学したいなら止めないけどねー」

ニヤリといやらしく笑う朗朗は、
完璧に風邪を治していた。

硬直してしまったお子様二人は、


「う…んっ」

と声を出しながら身じろいだIQの姿に、
弾けたように寝室から飛び出して行った。



「きゃー!!今の見た?!聞いた?!
IQ色っぽい声!」


「でも、IQとっても幸せそうな顔して寝てたね」

二人はピタリと足を止め向かい合った。


「愛してるんだね、きっと」


「うん、ボクもそう思う」

そしてキャーと楽しそうに顔を真っ赤にして、
ビスケットの庭へと駈けて行った。



朗朗は隣に眠る王子様の柔らかい髪を撫でていた手を止める。


「IQ、今日は本当ありがとう、
愛してるよ」

額にキスを落とし、
また夢の世界へと落ちていった。

きっと夢の中でもIQに逢える。

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