「ナナシっ、髪洗ってくれ!」
「おっけー」



シャンプーを手にとり、彼の髪でわしゃわしゃと泡立てる。背が小っちゃいからなのか頭や顔も他の男子よりも小っちゃい気がする。かわいいな。



「おい」
「ん?」
「何か今変なこと考えてただろ」
「なぜばれた…!」
「鏡あるから丸見えだっつの」
「不覚!ちゃんと目閉じてないとシャンプー入るよー?」
「ガキ扱いすんなっ」
「ほら流すよー」



その後はトリートメントもばっちりして綺麗にしてやりましたとも。先に夕を浴槽に入れてわたしが頭を洗っていたら夕がこちらをじっと見ているのに気が付いた。



「…なに?」
「おっぱい触らせろ」
「え、ヤダ」
「!(がーん)」
「夕ちゃんのえっちー」
「別にいいだろ!男はみんなエロいんだぞ!?」
「エロいことしたかったの」
「ナナシが許可してくれるなら?」
「……お風呂では、しない」
「じゃあ、触らせろっ」



ざばー、と浴槽から出たと思ったらわたしの胸に顔を擦り付けてきた。もうこれ触るという域を超えてるよね。



「やーらけーーー!」
「髪洗ってるんだから邪魔しないでよ」
「おれに気にせず洗ってていいぞ?」



それができないから困ってるんだけど?しばらくの間、夕はわたしの胸で触ったり揉んだりを繰り返していた。なんだろう、目の前にいるのは高校2年生の男の子なのにこんなにされてもエロさがあまり感じられない。むしろどっちかというと母性本能をくすぐられる的な?



「なあ、乳首、触っていいか?」
「…少しだけ、なら」
「よっしゃ!」



そう言ってペロッと先端を舐めた。あれ、やっぱり触るっていう域を超えてるよね?舐めてるよねこれ。



「ん、」
「お、起ってきた」
「も、やめてってば」



わたしはぐい、と夕の肩を押してわたしから遠ざける。そして髪についたシャンプーを流し、夕を残してお風呂場を後にした。なんでこんなに動悸が激しいんだわたし。でもあそこで止めとかないとどんどんやられそうだったからね、別にわたしに非はないよね。ようやく動悸がおさまってきたって時に突然お風呂場の戸が開き、なんで先に出てくんだよ!と頬を膨らませた全裸の夕に抱き締められてしまった。もうわたし死ぬかもしれない。