「服はどこおおおおおおお」 早朝から私は大声を上げた。素っ裸で。そして横で人類最強の男が眠るこの部屋で。あ、目がうっすら開いた!やばい、怒らせたかな。 「うっせえな………」 「ちょ、兵長!私の、私の服がないっ!」 「あー、服か?」 お、なんか知ってる様子。早く服を着ないとお腹冷えちゃうよ← 「昨日の夜オレが洗濯に出しといてやった」 「へ?」 「結構汚れてたからな、あの服」 オレにはわかる、そう言って小さく欠伸をする兵長。やだかわいい。そして彼はちゃっかり自分だけ下着を身に付けていた。夜中とはいえ、パン一で私の服を洗濯に出しに行ったのだろうか。すごく気になる。そして下着があるのとないのとでこんなに気持ちに変化があるなんて知らなかった。とにかく今は下着だけでも身に付けたい。 「で、私の下着は、」 「だから洗濯に出したって言ってんだろうが」 「え、じゃあ私どうしたらいいんですか」 「ここにいればいいだろ」 ぐいっと腕を引っ張られてベッドで横になる彼に抱きしめられる。そして耳元でスン、と鼻が動いたかと思えば、舌が耳の中に入ってきてくちゃりと淫靡な音が脳内に響き渡った。 「ん、へいちょ、」 「本当に、感じやすいな」 「そこ、で話さないで、っ」 舌が耳から離れたかと思えば、次は頬を舐められ、その次は鼻を舐められた。そんな風にして顔のいたるところを舐め上げられた。そして最後に唇をぺろり、と小さく舐められる。 「リヴァイ兵長、」 私が舐められた唇をわずかに開けば、そこに兵長に唇が重なってくる。彼はさっきまで横にいたはずなのに、いつのまにか上半身を捻って私の上に覆いかぶさってきていた。顔の横に腕を置かれて逃げ場はない。まあ、逃げる理由なんてないけれど。 「んぅ、……っふ、」 「もっと舌出せ」 言われた通り舌を伸ばせばあっという間に絡め取られ、きつく吸われる。そんなとき下半身に違和感を感じた。兵長の手がやんわりと私の下半身を弄っていた。そして私は自分が裸だということを思い出し、恥ずかしくなる。 「うあ、へいちょ、また…?」 「どうせ着替える服も持ってないだろ。それにほかの奴らが起きるまで時間があるからな……イヤか?」 「でも、ゴムは、」 「前に使ったのが最後だ。でも出すときはちゃんと抜くから安心しろ」 「…ホントに?」 「ああ、それに万一のことがあっても責任を取る」 「う、ならいいけど…っ!」 私がそう言い終わるか終らないかのときに全身に刺激が走った。自分の熱を帯びた箇所に彼の指が入ってきたのだ。それもいきなり深いところまで。前回の名残が残っているのかちょっと刺激を与えられるだけでいってしまいそうになる。 「もう十分に濡れてる…」 愛液で濡れた指を私の頬にこすり付ける兵長。ちら、と彼の下半身に目をやればかなり反応していることが見て取れた。 「ナナシ、もう挿れていいか」 私の髪を撫でながら尋ねる彼。その表情はどこかつらそうだ。挿れる前の兵長の顔っていつもしんどそうだな…なんて頭の隅で思う。 「ん、いいよ…」 オーケーを出せばすぐに下腹部に圧迫感がきた。そして律動が始まった。最初はゆっくりで、次第に激しく。今までに何度も彼と身体を重ねてきたが、いつまでたってもこの快感に慣れるということはない。 「やっ、あっ、へ、いちょ、…っ」 「どこが気持ちいい?」 「も、っと、奥…!」 「…このあたりか?」 「んあっ…!」 私の性感帯などすべて熟知しているくせに毎回わざとこんな質問をしてくる。そしてこの後はそのポイントだけをついてきて、私はいつもこれでいってしまうのだ。 「やっ、いっちゃう…!」 「イけ」 その時に与えられた刺激で私は絶頂を迎える。だが、それで彼の動きが止まることはなかった。むしろそろそろ限界なのだろうか、動きが早くなってきているように感じる。 「…ッ、ナナシ…」 「っは、へい、ちょっ」 「う、イく……、っ!」 その瞬間私のナカからズルリ、と兵長の熱が抜かれ、白い液体が私のお腹の上へと放出された。前回からあまり時間がたっていないこともあってほぼ透明に近い色をしている。ただ量は少なくなかった。 「っは、」 「……夜にもやったのに、」 「?」 「すごい量…」 「それだけお前に惚れているということだ」 情事後特有の気だるさを纏いながらそう言い放つ兵長に私はまた惚れ直しました。 「もうそろそろ服着ないと…」 「服ないんだろ」 「!そうだった…!」 「オレのでも着るか?」 「でもサイズが……いや、そんなに大きくなさそうだから大丈夫かな」 「…何が言いたい」 「(!)いえいえ!じゃあ遠慮なく借りますー」 「待て、身体を綺麗にするのが最初だろ」 「あ、そっか、じゃあお風呂場いかなきゃ、………ってどうやって行けばいいのぉぉぉおおおぉ(裸で行けってか!)」 「マント羽織ってくか?」 「裸にマントって私を変態に仕立て上げる気ですか兵長」 「悪くない」 |