一体何に怯えているのだろうと思った。
今なまえの目の前に覆いかぶさっている僕はいたっていつもの俺で、そのはずなのになまえはすっごく怯えている。ひょっとして今俺怖い顔でもしているのかなと思って、自分の手を顔に当ててぺたぺたと触ってみてもよく分からなかった。でも、なまえの前ではいつも笑顔でいようということは努めているこの表情は今も変わらないということだけは分かった。


「ねっ、何に怯えてるの?」

「っ、んぅ、ん…!」

「声っ、我慢しなくていいのに」


まあ、しょうがないか。ここ教室だもんね。誰が来るか分からないし、これは誰の机だろう。俺のかなまえのか、どっちか分からないほど濡れちゃっている。その中に少し赤い血が混じっていて、それを見てまたぞくぞくとした快感が俺の中を走った。
机になまえを押し倒して、押し付けるように俺のものをなまえの奥に擦りつけると、なまえはぎゅっと目を瞑って唇を深く噛む。体を起こしてなまえを見下ろすと俺のに感じてくれてるんだなって、すごくよく分かる。それがすごく嬉しくて、俺のものをぎりぎりまで引き抜いてまた思いっきり入れてあげた。


「ぁ――っ…!っん、ぅ!」

「ほら、そんなに噛むと血が出るよ」

「んっ…!」

「っ、なまえ、気持ちい?」

「っん、っん、んんぅ…!」

「はは、何に言ってるか分かんないや」


唇を割って、それになまえは抵抗しようとするけど舌を絡めてしまえば力んでいた体からふっと力が抜ける。味なんてないはずなのに、たまらなく甘く感じるのがすごく不思議だ。おまけにちっちゃくて、どこもかしこもやわらかい。それはため息をつきたくなるほどだった。なまえといると気持ちがざわついて、どきどきして。これは俺だけが思ってることじゃないから。人当たりのいいなまえは女子にも男子にも好かれて、きらきらと輝いていた。そんななまえがモテないはずなんかない。俺が校舎に忘れ物を取ってくるときにすれ違いざまになまえがついに告白されたと聞いた。それを聞いた途端俺は教室にいたなまえの元にすぐに向かっていた。


「…っ、ははっ、」

「っ…?なにっ、笑ってっ…あっ!」

「だってさ、こんなに嫌がってるのに、ちゃっかり俺に腕回してくれてるの」

「!」

「かわいいなって」


できればなまえが俺の物になっている時が、今だけじゃなければいいのに。ずっと俺の隣にいて、俺だけと話していればいい。そんな風に思っているのは俺だけだと思っていた。
けど、俺の背中に回された細い腕がかすかに期待させてくるのがいけないんだ(たぶん無意識なんだろう)なまえのあったかい中をかき分けて俺のを打ち付ける度にぎゅってしてくるから、俺の口の端も思わず上がってしまって中のものはよりいっそう大きくなってしまう。わざとなんじゃないだろうかと思うほど、あざとすぎる。それにどっぷりと嵌まってしまっている俺も大概だとは思うけど、今はなまえの腕の中でなまえのやわらかい肌に触れているこの状況に満足していた。


「っあ、もう出るっ、かも」

「っ、まっ、まって…!や、中はっ…!あっあっ!」

「おそいよっ」


いい加減なまえが俺のをぎゅうぎゅう締め付けてくるのに耐えきれなくなって無我夢中で動かした。すると、なまえの中が急にびくびくとしたのに合わせて俺も中に出してしまった。なかなか勢いが止まる気配もなくて、なまえの背中に手を回して全部出し切るまでしばらく待った。

なんで、もっと早くに言わないの。なまえにやめてって言われたら、やめていたかもしれないのに、なんでそんなに優しいんだ。

でも、もうこんなことをしてしまった後では何を考えるのも意味がないと思ったけど、なまえが俺の頭を抱え込むようにして抱きしめるから、本当にもう恐ろしく感じるほどだ。
はーっと長めの息をついて顔を上げ、俺はまた一つ笑顔を作った。全部出しきった俺のものを動かすとぐちゅりといやらしい音がする。もう終わったと思ったのかなまえは安心しきった顔をしていたけど、まだまだ終わらせる気はない。腰を動かすたびに中からぬるぬるとした液が溢れるのににやけてしまった。

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