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はぁっ、はぁっ、


『臨也くんは確かに力の使い方を知っている。だが知っているだけだ。臨也くんは君のような頑丈な身体ではない、ただの人間だ。無理に力を使おうとすれば身体の方が壊れてしまうだろう。』



静雄は走っていた。
自分でもなんでこんな急いでいるのかわからない。
別にあのノミ虫の身体がどうなろうと知ったこっちゃないのだ。
自分でもわからないまま新宿へと向かっていた足は早足になり、次第に駆け足になっていった。



ばんっ!!

「、臨也!」

「シズちゃん、遅かったね」

「遅かったね、じゃねぇ。はやくその薬飲んで俺の力を戻しやがれ。」


「なんで?」

「は?」

「なんでもとに戻りたいの?シズちゃんはこう思ってたはずだ、この力のせいで誰にも愛してもらえない。こんな馬鹿力がなければ普通の人のように愛してもらえる、ずっとそう思ってたんじゃない?」

「っ」

「せっかく力がなくなったんだからそれでいいじゃない」

臨也がゆっくりと近づいてくる。

じり、と静雄は後ずさる。

「自分からここに来たんでしょ?どうして逃げるのさ」

とん、と後ろの壁にぶつかる。
臨也はそのまま静雄の手首を壁に押さえつけキスをした。

「んっ!」

逃げられない、振りほどけない。

「くくっシズちゃんはさぁ、この力を使って誰かを思い通りにしようとか思ったこともないんだろうね。」

「ったりめぇだ。」

「でもね、俺は違うよ?力があったら自分のために使うし、人に危害も加える。

欲しいものも手に入れる。」


「なに、言って」

そのままソファに静雄を連れて行き押し倒す。

「俺ね、シズちゃんと繋がりがほしかったんだ。だから入れ替わってみたんだけどまさかこんな力が手に入るなんてね。」

「…入れ替わって、みた?」

「そう、こんなこと考え付いたのは俺。でもって実行したのも俺。」

「っざけんな!」

「ふざけてなんかないよ。」

そう言うと静雄のバーテン服の前を勢いよく開けた。
その衝撃でボタンが数個床に落ちる。

「てめ、なにす、んっ」

喋ろうとする口をふさぎ、舌を絡めて歯列をなぞる。
そのうち静雄からも甘い吐息が漏れ始めた。

「、んっ…ぁ」

そうしてるうちに臨也の手はするするとシャツの下に滑り込んでゆく。
胸の小さな蕾をきゅっとつまんでやると静雄の肩がはねる。

「っ!やめ、んっ」

そのまま舌で舐めあげ、舌先で転がす。

「い、ざやっやめ」

「やめろって割にはこっちはしっかり反応してるけど?」

やんわりと布越しにしっかり起ちあがったそれを揉みあげる。

「んあっ、」

「これだけでこんなになっちゃうなんて、シズちゃんてば感じやすいんだねぇ」

「ぅるせぇっ、ん、!」

ジィーとズボンのジッパーをわざと音を立てて開ける。

そして口で乳首を愛撫しながら手でそれを上下にゆっくりと抜いてやる。

「いざ、っや、はな、せ」

「本当はきもちいいくせに」

「ぁ…や、も、でるっ」

射精感に襲われていると、臨也の指が静雄の後孔へと伸びる。

「っい!」

「ちょっとだけ我慢してね、シズちゃん。すぐよくなるから。」

その異物感に最初は痛みしか感じなかったが次第にびりびりとした感覚が腰から這い上ってくる。

「な、!?ぁあっ!」

ある一か所に臨也の指が触れると目の前がちかちかするくらいの快感に襲われた。

「いい反応してくれるね、」

にぃ、と笑った臨也は執拗にその箇所ばかりを刺激してくる。

「やっ、いざ、やぁ!も、やめろ…、頭がおかしくなるっんぁ、」

ぐっと指を引き抜き、静雄の腕を逃げられないように強く押さえつける。


「ってめぇ、あんま力使いすぎると」

「わかってるよ。自分の身体のことくらい、でもシズちゃんに触れられるんならこんな身体壊れたって構わない。」

耳元で低く囁かれ得も知れぬ快感がぞくぞくと背中から這い上ってくる。


張り詰めた静雄のそれを臨也は口に含むと、わざと音をたててくわえこむ。

「っや、もうやめ、ろっ…」

ぴちゃぴちゃと卑猥な音をたたせながら臨也は静雄を追いたてていく。

「一回いっちゃいなよ、シズちゃん」

「っん!!」

臨也は静雄のはいたものを口にふくむと、ポケットから先ほどの薬をすっと取り出し静雄にばれないよう一緒に口にふくみ、静雄のくちに流し込んだ。

「っん…!?」

「ど?自分の味は?」

「にげぇ…」

「じゃ、そろそろ俺の我慢も限界だからいかせてもらうね」

「!?」

ぐっと静雄の膝を高く上げ後孔に自身をあてがい、一気に貫く。

「ぁあっんぁ…、!」

律動を何回か繰り返す間も静雄はぎゅうぎゅうと締め付けてくる。

「シズちゃん、きっつ、」

「はっ、んぅ…ぁあっ!」

「っシズちゃん、

  愛してる」









どさ、と臨也もベットに身をうずめる。

そしていまだ肩で息をしている静雄に話しかける。

「ねぇ、シズちゃん気づいてた?」

「っなにがだよ、」

「もう力、戻ってるよ。」

「そうかよ…。」

「驚かないの?」

「別に。もうどうでもよくなった。」

「そう、」

(どうでもいい、か。こんなことしたんだ。もとから愛想をつかされる覚悟はできてた。)

「てめえ、俺がこの力のせいで誰にも愛してもらえない。こんな馬鹿力がなければ普通の人のように愛してもらえる、って思ってるって言ったな」

「うん」

「……そう、思ってた」

「うん」

「でもてめえ、俺のこと愛してる、つったな」

「うん。言った。」

「だから、どうでもよくなった」

「え?」

「こんな力を持ってても愛してくれる奴が居るなら、力なんてあろうがなかろうが、どうでもよくなった。」

「…じゃあ、シズちゃん」

「…自分の言葉には責任取りやがれ。」






















「ん?なんだこのアタッシュケース」

「あぁっ!セルティそれに触ったら駄目だよ!」

がちゃ、
「なんだ一体騒がしいぞ新羅」

ぼんっっ!!


「っあぁぁぁぁっぁぁぁあああ!セルティーーっ!」






















はい^^!やっと完結しました!
ツンデレな静雄ちゃんをめざしてみたようなツンデレきれなかったような…
でも無事完結させることができてよかったです!
ほんとに長い間お付き合いありがとうございました^^!



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