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季節は夏。

俺は学校帰り校門に立っている幽くんを見つけた。


「めずらしいね、シズちゃん待ち?」

「今日は、あなたに用があって来たんです。」

「へぇ?俺に?」

「これ、臨也さんなら買ってくれるんじゃないかと思って。」

そういうと幽くんは鞄から一枚の封筒をとりだした。

「情報屋の俺にものを売ろうなんて、一体どれだけすごいもんがはいってるわけ?」

「兄さんのちょっとキワドイ生写真なんですけ「一枚一万で買った」

「よかった、ちょっと欲しいものがあって困ってたんです。」


「まぁ、情報として買っておくよ。」

「ありがとうございます。まぁ、俺はいつでも見られるんですけどね。」

「体育の授業のシズちゃんの水着姿よかったなぁ。あ、幽くんは見れないんだっけ?」



(…この変態)

(うるさいブラコン)


目には見えない会話をしていると
「…お前らなにしてんだ」

「シズちゃん」

「兄さん」



「てめぇ幽に妙なこと吹き込んだんじゃねぇだろうな」

「やだなぁシズちゃん、俺がそんなことすると思う?」

「思うから聞いてんだよ」

「ただの世間話だよ、ね、幽くん?」

こくり、と頷く幽。

「幽、あんまりこいつに近づくなよ」

「やっだシズちゃんやきもちぃ?」

「てめぇはわけわかんねぇこと言ってんじゃねぇ!」


「あ、ひとついいこと教えてあげる。今日バナナの皮を廊下に置いた犯人は俺でーす」

「んなっ!やっぱりあれてめぇの仕業か!」

「あっはは!いまどきバナナの皮で滑ってくれるのなんてシズちゃんくらいだよ!」

「いぃぃーざぁーーやぁああ」







なんとかシズちゃんを捲いて家に帰る。

最近のシズちゃんはますますパワーアップして捲くのが大変だ。

(ま、そのスリルがいいんだけどね) 


かばんから封筒をとりだす。


「さて、一体どんな写真がぶっふーーーー!!」

(こ、これは…!)

それは寝ている静雄の写真だった。
こちらに背を向けるようにして寝ているのだが、Tシャツがまくれて腰があらわになっている。

(えっろ!なにこれシズちゃん無防備すぎるよ!)

その他にも無防備な寝姿の静雄の写真が封筒には入っていた。


頭に幽の言葉がよみがえる。

『まぁ俺はいつでも見られるんですけどね』

『まぁ俺はいつでも生で見られるんですけどね』

『まぁ俺はいつでも生で見れて触れるんですけどね』






(独り占めはよくないよ幽くん)
鼻から血をぼたぼたと垂れ流しにやりと笑うと臨也は携帯を使ってなにかを調べ始めた。


明日の夜、か。
ぱたんと携帯を閉じる。













―平和島家

「幽、俺そろそろ寝るな。」
ふあぁ、と欠伸をしながら静雄は弟に告げた。

「わかった。布団、ちゃんとかけて寝るように。」

「ああ、」

「あと、母さん達明日帰ってくるって」

「わかった。朝飯は俺がつくるからな」

「ありがと」

「じゃ、おやすみ」

「うん、おやすみ」



そして幽も眠りについた頃、平和島家に怪しい人影がひとつ。

(さて、シズちゃんの生寝姿をおがませてもらおうかな)

ぎぃ、と部屋の扉をあけると写真で見たとおりの無防備な静雄が寝ていた。

今日は布団は掛けているが暑いのだろう、足が完全に布団の外にでている。
しかもハーパンが少しまくれ上がって太ももが半分くらいまで見えている。

(シズちゃん、えっろい!)


そーっとかかっている布団をはぎ取ってみる。

Tシャツとハーパンとゆうなんとも無防備すぎる格好で普段からは想像もつかない安らかな寝顔ですやすやと寝ている静雄。


(据え膳食わぬは漢の恥、ってね)

覆いかぶさるような形でベットに膝をつく。
そしてそのまま無防備な唇を奪った。

「んっ、!?」

「あれ、起きちゃったー?」

「なっんでてめぇがここにいやがる」

「シズちゃんのかわいい寝顔を拝みにきたにきまってるじゃない」

「どうやって家に入ったのかって聞いてんだよ」

「どうでもいいじゃないそんなこと」

「どうでもよく、なっ!」

する、とTシャツの中に手をいれる。

「ばかやめろっ隣の部屋で幽が寝てる」

「へーぇ、だからぁ?」

「てめっ一回死ね!」

「死ななーい」

「んっ!…ふ、ぁ…」

「んじゃ、遠慮なくいただきまー

パチン、

パッと明りがつく。

「か、かかかか幽!?いつからそこに」

「不法侵入の現行犯ですよ、臨也さん」

すると幽の後ろから2.3人の警官が出てくる。

「ちっ…!」

臨也は窓をあけるとそこから飛び出した。

「続きはまた今度ねシズちゃん」


「窓から逃げたぞ!」「追え!」


警官と臨也はばたばたと嵐のように去って行った。


「兄さん大丈夫だった?」

「あ、あぁ。」

「ほんとは明日にしようと思ってたんだけど、兄さんにプレゼントがあるんだ」

「プレゼント?」

「プリン一年分」

「…いいのか?こんなにたくさん」

「臨時収入がはいったから」

「ありがとな、大事に食べる。」

そうゆうと静雄は幽の頭を撫でた。







「それにしても、なんだったんだ臨也の野郎」

「さぁ、なんだったんだろうね」








そらた様に捧げます相互記念小説です><!
そらた様のみお持ち帰り可+苦情受け付けます><!

くだらない上に臨也が変態すぎてほんと申し訳ない…orz!
フォント・行間は自由に変えてくださってかまいません^^



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