溺れる頭脳あいつらの耳にだけは絶対届いて欲しくない、独特の機械音が部屋中に響く。 外は深夜で静まり返っていて、チンクやセミマルも自分の寝床に入って深い眠りについていた。 ………その中で、俺はというと。 「大きい声出すなや?セミマルたちが起きてまうやろがぃ」 「ふぁ、あっ、はぁ、あかんっ!」 「何がアカンねや。お前んココ、美味しそうにバイブ咥えてるやないか?」 「あぁぁあっ、うごかした、あかん、あぁっ、コウメイッ!」 「声大きいって。気付かれたいんか?」 ソファの上で四つん這いにされて、尻ん穴にでっかいバイブ突っ込まれて、コウメイの手によって動かされてた。 ぐいぐいって中に外に出し入れしながら中をかき回してくるから、俺の情けない声が部屋中に溢れてしまう。 コウメイは俺の後ろで膝ついてソファの上に乗ってて。 ……これでも声は抑えてる方なんやけど、それが出来てないみたいやな。 大きく喘ぐ俺の口ん中にコウメイの指が入ってきて。 何?これ、どうしたらいいん? 「ひぁっ、はぁ、アッ、ンンッ…」 「ほら、この先どうしたいん?言わんとずっとコレやで?」 「欲し…、ほしいッ、こうめいッ…の、ほしいッ…はよぉ…!」 「ほぉ、情けない姿やのぉ。あいつらの前やったら、絶対にこんな姿晒せんよなぁ?エロくて変態の源内よぉ」 俺の後ろにいるコウメイから、俺の前髪をグイッと後ろに引っ張られる。 グッと俺の顔はその引っ張られる方向へ上がって、物凄い情けない顔。 「しゃぁない、そろそろやるかぁ。源内、ちゃんと声抑えとけよ」 「はぁあ、あぅっ、はよぉッ、こうめい‥!」 「はいはい」 いつの間にか俺の口からは指が抜かれてて、バイブも勢いよく引き抜かれて。 コウメイは、合図も何もなしに俺を後ろから思い切り貫いた。 俺は行き成りの刺激に声を失い、顔を歪めた。 …と、ようやく欲しいモノが手に入った矢先だった。 セミマルが目覚めたのだ。 やはり俺の声がうるさかったのだろう、眠そうに目をごしごしと擦って、セミマルは起き上がり辺りを見回した。 「………げんない…?どぉしたん…?」 「…っぁ…、何でもないで…、ごめんな…ぁっ!!」 「げ、げんない…?ぐあいでもわるいん…?」 「何でもないからぁ…、寝といてやぁ…っ!」 「………?」 暗くてコウメイの姿が見えないのだろう。 起き上がって辺りをもう一度見回すと、セミマルは再び眠りについた。 …それにしても焦ったわ。 セミマルと会話してる時に、俺を突いてくるんやもん。 それも、緩く突いてきて、少し弱いくらいの刺激を与えてくるから。 俺変に感じてもうて、変な声聞かせてもうたやないか。 セミマルのやつ、絶対おかしいと思ってるやろなぁ。 「こうめい…ッ、もうあかんッ…イく、イくッ!」 「ぅ、俺もイくわ…、源内っ…、イくで…!」 「はぁあっ、ぁああぁっ…あ、ぁあああァ!!」 「………ッ!」 ピストン運動を早められ、快感の波が襲ってきて最後に大きく喘いで白濁を飛び散らせた。 翌日。 腰が痛くて大好きな競馬新聞も見れずにソファに横たわっていると、セミマルから声をかけられた。 やっぱり昨日のこと、気付かれてもうたかな…? 「源内…ホンマ大丈夫?風邪でも引いた?」 「いや…、大丈夫やから…。ごめんな」 腰痛いとも言えず、他のメンバーには少し眩暈がすると言っておいた。 でもそれが裏目に出てしまったのか、セミマルには余計心配をかけてしまった。 「はぁ…しんどい…」 「お水、持ってこようか?ご飯は?おなかすいてない?」 「ん…、お願い…できる?」 「……何か弱々しい…。病院行く?」 「いや、それは…ええよ」 「ほんまどうしたんやろ…。昨日も何か魘されとったし…」 「な、はよ水持ってきてくれへん…?」 「あっ、ごめん。わかった…」 やっぱり夜の事は、絶対に秘密だ。 例え、ガキンチョロックの仲間であっても、これだけは。 俺とコウメイの、絶対の秘密だ。 end. since*2004.07.24 水沢 |