愛の調べ



「ねぇげんなぁい‥、まぁだ…?」
「まぁだ‥やで、セミマル」

人が出払ったアジトには、何やら怪しい声が響いていた‥‥‥。


「げんなぁぃ‥僕、手ぇ痛いよぉ‥はずしてぇ?」
「あかん。そんな甘くしたら、調教やなくなるやんけ」
「そんなぁ‥ッ。源内なんか嫌いにゃ‥」
「……嘘吐き」
「ごめんー…ッ‥大好きぃ‥」
「ほなとりあえず、これ飲んでや」

冷蔵庫の取っ手とセミマルの両手首が、仲良くくっついていた‥。
……いや、違う。
源内が、セミマルのネクタイで両手首を頭の上で縛り上げ、さらには動けないように冷蔵庫の取っ手に結んでしまったのだ。
哀れセミマル。彼の今の状況はと言うと、水色のワイシャツははだけ、桃色の肌がちらつき、フローリングの床に立ち膝ついて両手は頭の上。
さらには先程、源内に口移しで媚薬を投与されてしまった。
暴れれば暴れるだけ痛いだけだし、セミマルはおとなしく大好きな源内の命令を聞いていた。

「げんな‥ぁ、何これ‥体、あつ‥ッ」
「あぁ‥媚薬やからな。速攻性やし、もう効き始めてるんとちゃう?」
「やぁッ‥なんとかしてやぁ‥僕おかしくなりそうや‥、」
「おかしくなったらええ。それを見たいんやから、俺は」

そう言うと源内は、セミマルの股間を足の爪先で踏み付けた。
媚薬のせいで敏感な体になってしまったセミマルは、その刺激だけで背をそらせ艶っぽい声で啼いた。
その様子を満足げに見つめ、買ってきた缶ビールのプルタブに爪をかけた。

「‥あ、せや。俺のしゃぶってもらおっかなぁ‥セミマル、俺のチンコ好きやしな」
「んぁっ‥ええけど‥手ぇつかえへんよぉ…」
「手なんか必要ないやろ?口だけでやれ」
「んッ‥んぐぅッ!」

源内は自分のズボンをおろし、セミマルの口に自分自身を突っ込んだ。
そして、にやにやと怪しげな笑みを浮かべながら、缶ビールを飲み始めた。

「んぅッ‥はふッ‥ぐぅー‥!」
「相変わらずフェラ下手やなぁ…いつも教えてるやろ?なんで出来ひんねん」
「…ふぁ‥ッぐ!!」

源内は再び、セミマルの股間を踏み付けた。セミマルからは涙がこぼれ、媚薬のせいで頬は真っ赤に染まっていた。
口の端からは涎がこぼれ落ち、ぽたっ‥ぽたッ‥と不気味な音を立てて床に染みをつくった。

「んぅ‥はぁ‥んむッ‥、」

セミマルは感じていた。
源内の精器を舐めている、ただそれだけの事実に。
股間をもっこりと膨らませ、ジーパンには先走りまでにじませていた。
そして源内の物をくわえながら、そっと上目遣いで源内の表情をうかがってみる。
口では下手などと言っていても、やはり好きな奴にフェラされていては感じない訳がない。
目を閉じて乱れた呼吸を繰り返しながらセミマルの髪をくしゃりと掴んでいた。

「セミマルッ‥出すでッ!」
「んぐぅッ!??」

びゅるるるッ‥ぴゅっ‥。
大量の精液がセミマルの口内に吐き出され、その後も断続的に射精された。
全て出し終えるとセミマルの口内からチンコを抜き取り、優しく微笑みを向けた。

「んぁ‥げんなぃ‥僕ッ‥」
「…どした?‥ぁ、」

全て飲み下してから、頬を染めたままうつ向く。
自然と腰が揺れ、太股を擦り合わせていた。
さらには、源内にフェラしていただけで…達してしまっていた。
ジーパンにはおもらしのような大きい染みが出来ていた。
セミマルは恥ずかしそうにそれを訴える。
すると源内は叱るどころか優しく微笑みかけて、腰をぐっと抱き寄せた。

「俺の舐めただけでイったん?可愛すぎやて‥こっちおいで、イれたげるから」
「げんなぃ‥僕もう我慢出来ひんのぉっ!」
「今イッたばっかやのにもう我慢出来ひんのか?えらいやらしい子やなぁ‥」
「僕やらしいもんっ‥はよぉ源内のおちんちんちょぉだいッ?」
「もーッ!世界一愛してるでっ?!」

いそいそとネクタイをほどいて、両手を自由にしてやる。
手枷がほどかれるとセミマルは嬉しそうに源内を抱き締めた。
そして四つん這いになり、おしりを向けた。
源内はセミマルの誘い文句にえらく興奮し、鼻息荒くしながら自分の肉棒をぶち込んだ‥。

「…‥ぁあああッ!!」
「くっ‥慣らしてへんのに‥、お前ん中ぐちょぐちょやん。ジラしてごめんやで‥」
「ッぁー‥源内のあっつくて美味しいよぉ‥もっといっぱい、ちょーだいっ?」
「おぉ‥くれたるわ…思う存分味わえやッ!」
「ひぁあッ!あッ‥あ、げんなッ‥はげしッ!」

ズンズンッと奥ばかりを突き上げる。
セミマルの乳首も触ってやりつつ、ひたすら快楽を貧るために腰を打ち付ける。
セミマルは気持ち良さそうに、そして嬉しそうにあえいだ。
声も押さえず、ありのままに源内を感じた。

「げんなっ…!もうイッちゃうッ!‥ひァッ」
「待って‥一緒にイこ」
「はぁッ‥あっあっ‥もうだめッ‥ぃぁああッ!」
「‥ッく!」

セミマルはびゅるっと床に濃い精液を放ち、源内はどびゅっとセミマルの中に熱い精子を注ぎ込んだ………。


* * *

「結局調教やなくて、セミマルの手首傷付けてもうただけやわー」
「気にせんでや?僕もう痛くないし」

後処理をしてから、二人は源内のベッドで寄り添いながらべたべたしていた。
セミマルの手首は少し赤く痕が残っていて、源内は申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまった。

「それに、源内かっこよかったしさ‥気持ち良かったし‥愛してるって言うてくれたしっ」
「…そういや、そんな言葉聞いてなかったな…お前の口から」
「…好きに決まっとるやろ?源内が世界一なら、俺は宇宙一愛してるんやからっ」
「‥セミマル〜ッ!」
「ひゃぁっ!源内やめてって〜」

こうして二人の愛はさらに育まれていった。


「はぁ…。…ただい…!!」

源内がセミマルに飛び付いた瞬間、コウメイたちが帰宅しそれを目撃して、ドン引きされたなんて…今の二人は知る由もない。


END.

SINCE*2005.10.02
水沢
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