めんどくさい *


とりあえずぷっちんキタのでブチのめしてます。あ、なうですよ。なう。


何か話し声が聴こえるなぁ、
と軽く考えていたら、明かりが見えて人が居る事にびっくりした。それは後々話すとして、そこから出てきたのは色違いの俺。黒髪の俺に、よく化けてんなぁとか、色変えたらあんな感じかぁ、なんて思っていたら、よくよく見ると腕の中にテッちゃんいるじゃん。

まぁ、ぷっちんですよね。

ちゃむの制止する声も聴かずにとりあえず飛び蹴り。テッちゃんの無事を視界の端に捉えて、黒神さん(俺命名)を打ちのめす事にした。


ぎゃあぁあ!
とか言ってるけど


「うっせぇんだよ。何テッちゃんに手ぇ出してんの?」

黒神さんがなんか言っているようだけど、とりあえずバケモノだし、声上げられてもうるさいよね、なんて思って真っ先に舌を抜いたのがイケなかったようで。モゴモゴと言葉にならない音を発していた。

悲鳴のような音を出して、俺から逃げようとする黒神さんに、腰に着けていたナイフを両掌に刺す。

んもう、うるさいな。
声出さないでくれる?

知恵を出して刃向かって来た相手に久しぶりに苛虐心を擽られる。

テッちゃん使って俺たちを騙すかなんか企んでたんだろうけど、騙す相手に見つかっちゃあね。能無しのバカばかり相手にしていたせいか、黒神さんをどう殺るか愉しくて仕方がない。倫理的にどうなのかなぁ、とか考えたけど。


「あはは!でもしょうがないよね!
黒神さん俺のテッちゃんに手ぇ出しちゃったんだし」

涙とか鼻水とかでぐっちゃぐちゃのボコボコの顔にキングコングニードロップをキメる。あ、顔じゃなくて首だった!しかし自分の顔ってのが面白いよね。絶対に自分じゃ出来ないことだし。

てへぺろ!

首の骨が折れちゃったけど気にしない。耳元の無線はちゃむととべちゃんの会話を載せる。


【何、アイツぷっちんしてんの?】

【みたいねー。とりあえず黒子人質っぽかったし?ナイフ当てられてたからー】

あれま。コイツ、テッちゃんにナイフ当ててたの?

這い蹲る黒神さんを見下ろして、黒い目玉を今にも飛び出さんばかりに見開いて息を呑む黒神さんの首に躊躇なくナイフを刺す。

うーむ。黒い血らしきモノは流すけど、流石バケモノ!生きてるね。でもこれくらいで死んでもらっても困る。


【あー。そう言う事ね】

【そう言う事よ。今炯至ガッツリバーサーカーモードよ】

いや、これは突っ込ませてくれ。


「狂戦士(バーサーカー)モードてなに」

何その厨二っぽいの!やだー

そう訴えれば2人からえー、いいじゃん!と非難の声が。なんと解せぬ。

折れた脊髄に食い込んだのか、深く刺さったナイフをよいしょ!と引き抜いてとりあえず心臓に刺す。動脈をヤったのか、引き抜く際に僅かばかり黒神さんの血液が飛ぶ。


【えー、カッチョよくね?狂戦士モードww】

ちゃむが揶揄すれば、とべちゃんもいい名付けだという。俺はやだなぁ、なんて考えながら首でも心臓でも死なない黒神さんの急所を探す。


「とべちゃんは破戒僧とかそんなんだよね」

と、思いの外近くでちゃむの声がした。

RPGの職業に当て嵌めようとしているのか俺には狂戦士推しらしい。


「じゃあお前は何なの」

返り血を浴びてしまったが、唸っていた黒神さんの額にナイフを投げ刺せば、ようやくこと切れた。

今回の階の急所は額らしい。


「オレ?オレは、んー。あ!勇者で!」

「【ないわー】」

むしろお前は愚者だろう、なんて考えは多分とべちゃんと共有している。


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