こっそりんぐ | ナノ
2012/01/16 23:14
気付いたら、惹かれていた
最初はただあいつとのデュエルが楽しかった
初めて勝ったデュエルだったからかもしれない、大切なものがかかったデュエル、それをオレはその緊迫感を内心楽しんでいたのかもしれない、けど多分違う
デュエルから伝わってくるあいつの心に惹かれたんだ
仲間だなんて生温い絆であいつを縛り付けてずっと同じ道を歩みたかった
オレにとってあいつとのデュエルは初めての敗北だった
大切なものをかけてのデュエル、オレには負けてやろうなんて気はさらさら無かった
最初はあいつの諦めない、強い心、オレが持つことを許されなくなった心をもったあいつに無性に苛立ちを感じた
でも同時に惹かれていたのかもしれない
真っ直ぐなデュエルから伝わる素直さはオレが今まで経験してきたものと違っていた
仲間という生温い言葉、絆にすがってあいつと同じ道を歩みたかった
今のままが一番いい、幸せなんだって思っていたかったんだ
「シャークは好きなやつとかいんの?」
「…いるけどいねぇ」
自分で高い壁を作って、相手に触れないように、触れられないように
「どういうこと?」
「オレには手が届かねぇってこと」
嘘だ
本当は手を伸ばせば届く、側にいるんだ
「そっ…か…」
そんな言葉に安堵している自分が嫌だ
シャークにはまだ誰もいないんだって思っている自分が
――
ぶったぎり感が否めないもののこれ以上は続きません
恋愛、下心に真心…相手を思うことって大変だなと思うよ