変な後輩に懐かれた。真波とはまた違うタイプの不思議チャン、つか、ただの変態だなありゃあ。

「荒北さん!大変!」
「なァにィ?」
「緊急事態!なまえが二年生の先輩に告白されそう!」
「は?」

何かと思えば東堂の話並みに下らない話だった。

「物好きだなァ、そいつ」
「そんなこと言ってる場合じゃないよ荒北さん。邪魔しに行かないんですか?」
「ハッ、なんでオレが」
「ねえ荒北さん」
「まだ何かあんのかヨ」
「教科書逆さま」
「……」

あいつが誰に告白されようが誰と付き合おうがオレには関係ない。なのに何でオレ動揺してんの。意味わかんね。好き好き言われてついに情が移ったとかァ?うっわ、笑えねえ。

「なまえもなまえだけど、荒北さんも荒北さんだよね。面白いなあ」
「どーいう意味だァ?真波ィ」
「怒らないでよ。なまえなら裏庭に呼び出されてたよ」

どいつもこいつも敬語を知らない後輩ばっかで、だからオレは苛々してんだ。別に真波に図星を突かれたからムカついてるわけじゃねーよ勘違いすんなボケナス。あいつが誰を好きかだとかそんなことには興味ねーし、人の恋愛云々に顔突っ込むつもりはねーけど、その、何だ、アレだ。ただちょっと偶然中庭のほうに用事があるだけだ。別に焦ってねーよバァカ。



20140131
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -