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手紙が届いてから3日。
宣言どおり恋人とは電話もメールもせず、よってイッシュ地方に行くなどということも一言も告げないまま、この日を迎えてしまった。
つまり、
「ついたぜイッシュ!」
私は恋人の許可なしに、この遠いイッシュの地へと来てしまったのだ。
「なぁ、ほんとによかったの?彼とは」
「だってあの人忙しいもん」
「・・・まぁ、いいけど。ポケギアはマメにチェックしとけよ」
「分かってるー」
正直ちょっと寂しいけど、悔しい思いのほうが大きいので、意地を張りっぱなしである。
このまま自然消滅しちゃうのかもっていう不安も、ないではない。
それでもいいかななんていえるほど軽い気持ちな訳ではないしけれど私から電話をかけるのも・・・
「〜〜っ、あぁもうっ!とりあえずイッシュ!イッシュを楽しもう!」
「そうだなー。じゃあまずタワーいくか」
「ヒトモシ?」
「ヒトモシ」
「じゃあその後リュウラセンの塔!」
「・・・クリムガン?」
「ノンノ。シキジカ」
今は冬だから、メブキジカになったらすごく愛らしいだろう。あのもふもふに顔をうずめたい。
もふもふ、と一言言えばその気持ちが全て伝わったらしく、呆れた表情をされてしまった。
「・・・ビミョー。やっぱシャンデラにしとけって」
「同じじゃつまんないでしょ。それに、ゴーストはあの人思い出すからなんとなくいや」
「はいはい。じゃ、鳥ポケだしてー」
「は?飛べるわけないじゃん。初めての町には飛べないんだって」
「・・・ちっくしょう」
「はい、元気に歩きましょうねー」
というわけで、ヒウンタウンから地味に砂漠を越え川を渡り、びりびりする洞窟を抜けての過酷な旅三日間の旅が始まった。
後に兄が語ったことには「シンオウの雪山も死ぬかと思ったけど、ネジ山はその三倍死ねると思った」。その意見には私も賛成だった。ネジ山は多分年に3人は行方不明者が出ていると思う。
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