水底の夜光虫 | ナノ

▽ 嫁姑の戯れごと


※会話中心、台本式
※IF話、エレインが生きててバンと夫婦(予定)そこに強制的に同居(と言っても森全体だからほぼ意味ない)させられるクレイオスと若干無理矢理住んでるキング。



朽ちて折れた木の上を指でつつー……、となぞり指先からゴミを落とすように息を吹いたクレイオスは近くで待機していたエレインをいつも通りの据わった目で見つめながら言い放つ。

「ちょっとエルちゃん、まだここに埃が残ってるじゃん。それにそこらじゅう落ち葉だらけ。掃除してんの?」
「ああ、ごめんなさいお義母さま。でも森の中で落ち葉を全てなくした状態を保つだなんてそんな……」
「言い訳は聞きたくないね。料理といい掃除といい……まともにできるのは洗濯だけなの?ん?しわになってるじゃん、やり直し」
「ああ!そんな泉に投げるだなんて酷い……」
「ほら、早く拾いなよ。沈んじゃうよ?この気候で潜ったらだったらさぞ気持ちいいことだろうにね」

はははー

食料調達から戻ってきたバンとキングが見たものは棒読みで高笑いするクレイオスと泉の畔で俯いて座り込み肩を震わすエレインの姿。
なんじゃこりゃー、な風景だ。

「「……何やってんの/だ?」」
「バン!兄さん!お帰りなさい!今ね、仲が悪いお姑さんとお嫁さんごっこしてたの」
「発案者はエルちゃんね。異世界で今流行りのドラマ見せたらやりたいって言い出してさ」
「でもね、クレイオスってば大根役者なの。映像ではもっとバババ!!ってやってたのにちっとも真似しようとしないのよ」
「そりゃ、可愛い嫁ちゃんにそんなことできるかっての。料理できないのはホントだから責めるけど」
「い、いいのよそれは。バンが作ってくれるもの」

「……おい♪」

「あぁ、ごめんバン。無視してた訳じゃないから」
「今度はバンも一緒にやりましょうよ!嫁と姑の間で葛藤する夫役で」
「じゃあ今度は鬼嫁設定で。演技であってもエルちゃんを苛めるのはやっぱつらいから」
「えー?クレイオス完璧過ぎて責めるところないわよ」
「いやいや、私結構がさつよ?責めるとこいっぱい世?」
「「いや、やめろよ/てよ!!」」



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