水底の夜光虫 | ナノ

▽ 引っ越しした!


朝っぱらから爆竹投げ込まれて静かにキレたクレイオスの提案で引っ越すことになった。
家ごと引っ越す、って言って一時間ちょっとで全てを木材と石材にバラしたクレイオスに言われて最後のこの町での盗みとして台車と馬をパクってきたらうまいこと全部台車に乗せられて、うるさいやつらが来る前に森の向こうの町まで馬を走らせた。

俺、森を抜けたことなかったからあの余所者嫌いの町と隣町しか知らなかったけど、こっち側にも町はあったらしい。

小さな森だったらしく、馬を走らせたら昼にはこっち側に着いたけど町はお預けで家を作った。
そうしないと野宿になるとこだったから。
クレイオスが家の基礎を作ってる間、俺はキャンプ形式でカレー作ってた。
本当は力仕事を手伝うつもりだったけど晩飯作る時間が多分ないってクレイオスが言ってたから。

早めに作って寝かせてる間に食後に食べれそうな果物を探して森の中に入ったら、案外近くに温泉があったから報告しに行ったらでかした!って頭撫でられた。
風呂つけなくていい分部屋が広がったけど、あの時は俺用のベッドを追加するって言われて慌てたものだ。
クレイオスと寝るのあったけーし、起きたら誰かいるのってすっげぇ気分いい。
くっつけば柔らかいし、なんかぽかぽかする。
ベッドわけられたらそれがなくなるなんて!
ま、結局椅子追加しただけになったけど。

夕方には家が完成して、カレー食って温泉入りに行った。
もちろんクレイオスと一緒に。
クレイオスは俺が作ったカレーが美味いからっておかわりして腹が出たなんて言ってたけど胸とのバランスが取れてないくらい細かった。
けど柔らかい。
俺もいまだに小枝ってからかわれるぐらいに細いけど、俺の場合骨張っててなんか堅い。
胸とか寝てる時に押し付けられたりしてるから知ってるけど、実際に触ってみたら指が沈んでビビった。

つかクレイオスが珍しく微妙な表情を作って、好きな相愛の人と過ごす大切な時以外はそういうことするのやめとけ、って言ってたけど俺、クレイオス以外どーでもいいんだけどなぁ……



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