アルレオ(@英雄2)





出会ってからちょっとしたくらい。
レオは無自覚にアルケイン好き、アルケインはレオニールと似ているな、くらい



ベッドに押し倒されて尚、相手の考えることがわからなかった。
次に彼がどんな行動を起こすのか、自分が何故こんな状況に陥っているのか…そもそもこれは、どのような状況下なのか。

アルケインに組み敷かれたレオは、その経験と知識の浅さ故に抵抗する様子も見せず、ただ不思議そうに相手を見上げ、見つめていた。
少年といえど16歳ともなればある程度の知識はどこからか身に着けてきて、それとなく事について意識するようになって久しいくらいであるはずなのだがとアルケインは少し困ったように微笑んだ。
どうやら目の前の少年は一般論に沿わずただただそれに関しては純粋すぎるほど純粋に育ってきたらしく、どうしたものかと思案するアルケインの様子すらも、意味がわからないといったふうに見つめていた。
「レオくん」
ため息混じりに自分を呼ぶ声に、レオはシーツに頭を付けたまま、小さく首を傾げる。
「少し、お勉強しましょうか」
「勉強?」
押し倒したのは魔が差したというのが一番当てはまる理由であろうとアルケインは考える。
しかし、その先無理に押し進めることもだからといって退くことも出来なかったのは相手の無知さ故だ。
やめろと暴れられたら、少し…否、屈するまでいじめぬいてみようかとか、受け入れるようであればそれはそれはその綺麗な顔がいやらしくどろっどろにとろけるまで可愛がってみようかとか。
それとなくそんなことを考えていたのも吹っ飛ぶくらい、アルケインを見上げるレオの宝石のような瞳は純粋ものものであった。
「勉強って、なんの…?」
「まずこの時点で身の危険を感じないのがイケませんね…」
「?」
アルケインは、相変わらず意味が理解出来ていない様子のレオの手首を掴んでシーツに縫い止める。
「まずは、こうなったらその先どうなるのか、身体に教えて差し上げましょう」


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