傀儡師(@英雄2)
(傀儡師がネクロスにいて、フェルトとは顔を突き合わす度喧嘩、もとい一方的につっかかってる。ネフィリムとは同レベルに大人げなく口喧嘩、アルケインには愚痴はこぼすけどアルケインのことは結構めんどくさいと思ってる) (1000項目以上網羅の特製対人マニュアルがある※ただし内容はひどくくだらない、そして多すぎて肝心なとき使えない) (8/18〜19ついったより)
ぐるりと唐突に回った視界に、傀儡師は声にならない悲鳴を上げた。 「ッ!?」 「おや、もっと抵抗するかと思ったのですが」 暫し、しぱしぱと瞬きを繰り返し黙り込む傀儡師に、アルケインはこれといって不思議がるでもなく至っていつも通りにそう言った。 そこでようやく状況を理解した傀儡師は口をぱくぱくとさせて頬を赤らめた。 「な、な、な…っ!」 「やっと反応を返してくれましたね」 「何してんだアンタ!」 くすくすと笑うアルケインに、傀儡師は慌てたように声を上げるが、まったく気にも留めてない様子でアルケインは傀儡師の首筋に唇を寄せた。 「ヒ…ッ!」 その行動と、寄せられた冷たい唇の感触に引きつった小さな悲鳴が上がる。 それに対して、くすりと首元に顔を埋めたまま笑われて、恥ずかしさやら触れる吐息の擽ったさやらにじたじたと藻掻くが、肩はしっかりと押さえられているし、腹の上に乗られてしまっているしでそれはなんの反撃にもならなかった。 それにすらアルケインはくすくす笑って、傀儡師は唸りながら唇を噛む。 すると、そのことに気付いたアルケインが顔を上げ、いけませんねぇ。と呟いて傀儡師の唇を、手袋のままの指で撫でた。 「傷になってしまいますよ」 アルケインは囁くようにそう言って、傀儡師の唇に自身のそれを近付けると―― ――ぺろり。 「な、な、な…っ!」 そのまま口づけるでもなく、ピアスを開けた下唇を舐めたのだ。 近付いてくる顔に、思わず目を閉じていた傀儡師は、それを大きく見開いて未だ目の前にあるアルケインの顔を見つめる。 なにか言おうとはするが言葉が出てこず、意味を成さない音を繰り返す。
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