(@英雄2)





レオが暑さに目を覚ますと、不安げに顔を覗き込むギャギャスと目が合った。
「あっ、わわっ!起こしちゃった?」
「いや…」
差し込む日は既に大分高く昇っていて、窓は全開にもかかわらず、そこにかかるカーテンを揺らすことはない。
日だけが暑く地上を照らし、そのうえ風がないのだ。
時折、申し訳程度にカーテンを揺らすのも、微弱で且つ生温い。
「……暑い」
ぽつりと呟くと、ギャギャスが「あっ」と声を上げる。
「一応、冷風機は出してもらったんだけど…ボク、使えないから。……誰か、呼んでくるね!」
そう言って出て行こうとするギャギャスの服の裾を掴んで、引き止める。
「レオ…?」
「俺がするから」
レオの言葉に、ギャギャスは少し困ったように「でも…」と口ごもったが、裾を掴んだまま手を離そうとしない様子に、しょうがないなと


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