テレビを消した古いアパートのワンルームの部屋には、アナログ時計の音だけが聞こえていた。規則的に動く秒針が何度回れど、長針と短針が重なるにはまだとおい。窓の外では、くるくるとまわる赤い光が、たくさん通ってゆくのが見えた。どうやら今夜も、この街は眠らないらしい。ローテーブルの上の灰皿はきれいなまま。私はベッドに突っ伏して、大好きな煙草の香りを思い出しながら眠ろう。次に目が覚めるのは、頭に一片の温さを感じたとき。やさしいあなたの姿越しに、時計の針が重なるのを見届けて、


お題:さよならの惑星「文字書きさんにお題」より考察10と文字数02で300文字以内。



161018
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