あの日。美しい、あの冬の日。
「うわぁ…っ!すごい!」
夜空いっぱいに流れるたくさんの光。
「お爺ちゃんすごいすごーい!!お星さまが降ってくるみたい!」
覚えているのは私を見つめる優しい養父の笑顔と笑い声。
大好きだった養父の温かい、大きな腕。
初めて"感動"という感情を知ったあの日。
心が震えた。
夜空一面の星空と、
落ちるように流れる流星群、
大好きだった優しい養父と、
幼い私。
今この瞬間にも、この世界は終わってしまうんじゃないかと思えるくらいに、
あまりにも綺麗で、
美しくて。
美しすぎて。
2001年11月19日未明
私はあの日、
空から降る星を、見た。